ドイツを代表するレースサーキットであり、そのコースの過酷さから世界中の自動車メーカーが自動車開発を行う聖地としても知られるのが、ドイツ西部のアイフェル山地の中にあるニュルブルクリンクである。

ニュルブルクリンクは、グランドスタンドを持つGPコースと、アイフェル山地の中を縫うように敷かれた北コース(ノルドシュライフェ [Nordschleife])の大きく2つに分けられ、一般的にニュルブルクリンクのことを指す場合は北コースを指すことが多い。
北コースは、平日を中心に自動車メーカーの開発テストが行われている他、ツーリストファーレン(Touristfahren)として一般に解放されている日もあり、自慢の愛車や専用のレンタカーで誰でもコースを走行することができる。また、主に耐久レースの際はこの2つのコースを組み合わせて1つのコースとすることが多く、見る場所によって全く異なる雰囲気の中をマシンが走行する様子はこのコースならではと言える。

このページでは、ニュルブルクリンクに初めて訪れた際に、コースの想像を絶する過酷さや走行するマシンの迫力に虜になり、10年以上ニュルブルクリンクでレース観戦を行ってきた管理人が、コースサイドや周辺の様子を紹介している。観戦時や訪問時の何かのお手伝いになれば、ニュルブルクリンクを愛する自動車ファンとして、これ以上の喜びはない。

※今後ニュルブルクリンクでのレースの観戦や、写真撮影の際に役立つ情報を中心に、楽しみ方の情報を順次個別ページにて紹介予定です。現時点で以下のコースサイドと周辺の情報の掲載を予定しています。

コースサイド情報

BMW M Power Tribune
T3スタンド(BMW M Powerスタンド)

GPコースにあるメインスタンドの、スタート/フィニッシュラインに近いエリア。観客席とコースのメインストレートを隔てる柵が高いため、走行するマシンの撮影に最適な場所ではないが、マシンの臨場感ある通過を楽しめる。

Bilstein Tribune
T4スタンド(ビルシュタインスタンド)

GPコースにあるメインスタンドの、1コーナー手前側のエリア。コース上を走行するマシンとの距離は離れるが、ストレート全体を見渡すような景色で1コーナーへ飛び込むマシンを見ることができる。レーススタート時は迫力あるシーンを見ることができる。

AMG Tribune
T4aスタンド(AMGスタンド)

GPコースの1コーナーの外側にあるスタンド。スタンドはホームストレートを真正面から見ることができ、ストレートを走行する車両がじわじわと近づいてくる様子と、1コーナーに飛び込む様子を見ることができるだけでなく、GPコースの広いエリア見渡すことができる。

GP-Strecke
GPコース

ニュルブルクリンクで開催される耐久レース(24時間レース、NLS)では、GPコースの複数箇所が観戦スポットとして設定されている。北コースとは対照的にランオフエリアが広いため、コースと観戦エリアの距離が離れていることと、グランドスタンドからは離れている場合が多い。

Hatzenbach
ハッツェンバッハ

北コースに入ってから下りながらコーナーが続く箇所。複数のコーナーが徒歩で移動できる範囲内にあり、走行する車両の動きをじっくり観察できるのが特徴。一般道とコースが交差する場所の横からアクセスができ、観戦しやすい箇所の一つと言える。

Flugplatz
フルークプラッツ

上記のHatzenbachを過ぎた先の勾配を上り切った箇所。レースにおいては車体が一瞬浮き上がる場所であったことから、飛行場を意味するこの名前が付けられた。過去には浮き上がったマシンが宙を舞い、コースサイドに着地する痛ましい事故があり、現在ではコースサイドの金網が高くなった。アクセスはHatzenbachへ向かう入り口から近い場所にあるが、コースサイドまでは遠い。

Adenauer Forest
アデナウアーフォレスト

北コースの始点から約1/3程度進んだアデナウという場所の森の中にある箇所。森の中を高速で抜けてきた先の急なコーナーと、シケイン状のコーナーを走行する様子を見ることができる。レースによってはコース近くに駐車場が設定される場合があるが、基本的にはアデナウの町からコースサイドまで約20分程度歩く必要がある。

Ex-Mühle
エクス・ミューレ

ニュルブルクリンクの北側にあるアデナウ(Adenau)という町に近い場所で、コースで最も標高の低い地点に向かって走行する車両が下っていく箇所を望むポイント。走行する車両が勾配を駆け下り、また上がっていく様子を見ることができる。観戦エリアへのアクセスがよく、周辺にはスーパーマーケットが複数ある。

Caracciola-Karussel
カラチオラ・カルーセル

ニュルブルクリンクで一番有名なコーナーが、すり鉢状が特徴のカラチオラ・カルーセル。通称カルーセル(メリーゴーランドの意)と呼ばれ、相応する車両は路面の継ぎ目で跳ねながら車体を傾けて走行するのが特徴。最寄りの駐車場からコースサイドまでが遠く、山登りのような道のりとなっているため、行くのには覚悟が必要。

Hohe Acht
ホーエ・アハト

カルーセルを過ぎて勾配区間を上り切った先にある箇所で、レースの際にはクラッシュしたマシンの回収車の待機場所の一つ。安全のために多少距離はあるが、走行する車両と同じ高さから見ることのできる箇所でもある。駐車場からコースに沿って1km以上アップダウンのある道を歩くとアクセスできる。

Hedwigshöhe
ヘトヴィックスホーエ

北コース後半のテクニカルセクションで、ホーエ・アハトを過ぎた後の右コーナー。北コースの入り口からは約15km地点となる。レース時に設定される観戦者向けの駐車場からは、コースに沿って約1キロ進んだ先で、コースサイド沿いに観戦スポットが続いているため、様々な角度から走行を見ることができる。

Hedwigshöhe – Wippermann
ヘトヴィックスホーエ – ヴィッパーマン

1つ上のヘトヴィックスホーエを過ぎた先の下り勾配のテクニカルセクションの箇所。狭いエスケープゾーンと先の見通しの悪いコーナーが続く箇所で、左右は木々に囲まれており、とても北コースらしさを感じられる。レース時に設定される観戦者向けの駐車場からは多少歩くが、体力に自信があれば積極的にお勧めしたい。

Wippermann
ヴィッパーマン

北コースの15km地点を過ぎた箇所で、上り勾配のある右コーナー。走行する車両がコーナーの奥から顔を出すかのように、加速態勢に入りながら現れる様子を見ることができる。コースに面して観戦エリアが広がっているので、お気に入りの場所で楽しめる。また、コースサイドの金網には写真撮影用の窓が設けられている。

Eschbach – Brünnchen
エシュバッハ – ブリュンヒェン

レース時に設定される観戦者向けの駐車場から非常に近く、ニュルブルクリンクらしい、エスケープゾーンが少なく、アップダウンがあるコースの様子を手軽に楽しめる場所として人気の箇所。また、レース時にはコースサイドで軽食が購入できることがある。観戦場所に迷ったらここと言っても過言ではないだろう。

Brünnchen
ブリュンヒェン

ニュルブルクリンクでの走行の様子をコースサイドから撮影するYoutubeアカウントが使用することから、通称Youtubeコーナーと呼ばれる場所。駐車場からのアクセスもよく、広く複数のコーナーも望めることから、観戦に非常に向いている場所の一つ。

Pflanzgarten
プフランツガルテン

一般道とコースが接近する箇所の一つ。走行する車両は勾配を下りながら、途中小さくジャンプした直後にコーナーに突入するため、とても迫力ある姿を見ることができる。駐車スペースのキャパシティの影響もあり、レース時には周辺に駐車場が設定されない場合が多く、別の駐車場からこの地点まで歩く必要があることから、アクセスはあまり良くない。

Schwalbenschwanz
シュバルベンシュバンツ

通称Kleines Karussel(クライネス・カルーセル、ミニカルーセルの意)と呼ばれるバンクのついたコーナー。レース時は駐車場からコースサイドまでが非常に遠く、アクセスはあまり良くないが、バンクの外側から迫力ある走行シーンを見ることができる。

ニュルブルクリンク施設・周辺スポット情報

ring°werk
リングヴェルク

リングヴェルクはニュルブルクリンクのGPコースのホームストレートに面して建つスタンドビルの中にある博物館を含む体験型施設である。ニュルブルクリンクで活躍したレーシングカーと共に、コースの歴史を学ぶことができる。

Touristfahren
ツーリストファーレン

ニュルブルクリンクの特徴の一つが、一般解放日であれば、自分の車や専用レンタカーで北コースを走行できるツーリストファーレンである。世界中の車好きの憧れの的であるニュルブルクリンクの過酷さや魔力を自らの運転で体感できる。

Zwei Kirschbäume
成瀬弘氏 追悼記念樹

トヨタ自動車の開発ドライバーであり、現会長の豊田章男氏の運転の先生役であった成瀬弘氏が、テストドライブ中の事故で命を落とした場所の横にある、氏を追悼するために植えられた桜の木。日本とドイツの2種類の桜の木が植えられている。